『マーケット感覚』 品物に自分で値段をつけたことありますか?

#『マーケット感覚』 #レビュー

こんにちは、今日は、ちきりんさん著『マーケット感覚を身につけよう---「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法』という本から、個人的に得られた学びをまとめました!市場について考えたことない人は、この本で現代21世紀の市場を勉強できる良書だと思う。 

 

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こんな疑問って持ったことありますか?

 

  • 「貯蓄をするという選択肢は、金融機関から促されているって気づいている?」
  • 「『寄付』って市場と縁がない分野だと思う?」
  • 「今時、価値のあるものってどうやって発見するの?」
  • 「品物に値段をつけたことありますか?」

 

こんな類の疑問を持っていたら、かなり市場に対し、能動的な方だと思う。間違いなく!

俺は、この本を読む前には、こんな疑問を考えたこともなかったです・・・逆にいかに市場に対し、受動的で、思考を停止していたのかが気づかされました!

 

この本の何が凄いかという、マーケット感覚を知ると何ができるようになるのか?

マーケット感覚を

最大限に活用すると、新たな市場を形成する事ができるようになる 。

最小限に活用すると、利益が発生する場に、自分の身を置ける。

 

正直、この本の表紙からは予想ができないほど、勉強になるな!って読んでいる最中から思いました。(多分、心の中で少し舐めていた気もする・・・)

 

『マーケット感覚を身につけよう』からの学び

 まず「マーケット感覚」ってなんぞや?

 

著者が最初に言うマーケット感覚とはこのようなものです。

  • 商品やサービスが売買されている現場の、リアルな状況を想像できる能力
  • 顧客が、市場で価値を取引する場面を、直感的に思い浮かべられる能力

『マーケット感覚を身につけよう』p.14より引用

 

これを見ると、なんだ、他者への想像力か!ってなるかもしれないが、それだけでは、薄い理解だと思う。なぜなら、想像する能力がどうして大事なのかがわかっていないからです。

 

では、「想像する能力」があると、何が生まれるのか?どんな風に役に立つのか?

「想像する能力」を、

最大限に活用すると、新たな市場を形成する事ができるようになる 。

最小限に活用すると、利益が発生する場に、自分の身を置ける。

 

つまり、マーケット感覚がないと、「21世紀の市場」が理解できなくなる。ということは、これから人生において自分あるいは家族が活躍できるチャンスを減らすと言うことでもある。

  

21世紀の価値って何? 

そもそも市場って何?

 

では、まず市場の構図について:

市場に構図には、4つの要素がある。

  • 取引される価値
  • 買い手=需要者 (価値を入手する人)
  • 売り手=供給者 (価値を提供する人)
  • 取引条件(価格など)

『マーケット感覚を身につけよう』p.20より引用

 

基本の基本だが、 

市場では、「価値」が交換され、利益を生まれるんですよ! 

 

では、21世紀で評価される「価値」ってどんなもの?どんな人?

 

私の専業主婦のお母さんと、キャラ弁を作ってお金を生み出す専業主婦、家事テクニックをまとめ、紹介してお金を生み出す専業主婦との違いなんなのか?

 

この違いは、そこに価値があるかないかを「見極める」能力の差

 

では、価値を生み出している専業主婦は才能に恵まれていたから、成し遂げられたのか?

 

いや、必ずしもそうじゃない。

じゃぁ、普通の専業主婦と違うところは何か?

 

  1. そこらへんに落ちている既存のものに価値を見出せるか
  2. 持っている知見を、市場性が高い所に発表しているか、否か

 

1. 既存のものに価値を見出すって何?

平たく言えば、既存のものに新たな「タグづけ」をするということである。

 

本屋に行けば、ばかにみたいに本があり、本選びにすっごく時間がかかりますよね?

でも、これはあなたに合う本だよって、選んでもらったら楽じゃないですか?

とどのつまり、本屋は単に本を売るのではなく、本を選んであげるというサービスが需要があるんです。

つまり、21世紀の世界では、ものや情報がありすぎて、何を選んだら良いのかわからないし、選ぶのが億劫という人がいっぱいいる。

ここには、あなたのチョイスのセンスを必要としている人もいるかもしれない。

 

2. 市場性の高い所って何?

市場性の高い場所は、例えば、ツイッターやブログ。

 

市場性の高いところというは、見知らぬ赤の他人が、自分の意見や情報に対し、評価を行えるところである。では、全てのSNSは市場性の高いところなのかというと、そうではない。

例えば、ツイッターとブログは赤の他人が気軽に訪れやすい環境だが、Facebookは自分の知っている人にしか基本的に見られないという特性がある。だから、できるだけ、赤の他人が気軽に訪れやすい環境に身を置く方がマーケット感覚を養いやすい。

 

21世紀で売れるものとは? 

自分の視点が、他人が評価しやすい場所にて発表されると、価値を生み出す可能性がある。

 

でも、自分の視点は、「良いもの(=優れた商品)」でないと、売れないんじゃない?って思うかもしれないが、筆者はいくつかの実例を見せながら、「優れたものじゃなくてもいい!」ということを述べている。

 

この市場社会において、売れるものは「優れた機能」ではない。

 

希少性>機能
or
需要>供給

 

という構図ができると、ものは売れる。

これの最たる例が、ガラケーの機能性よりも、指で操作できる希少性の高いiphoneの方が選ばれた。

  

このマーケット感覚は、自分のキャリアを考える際にも、とても役立つ。なぜなら、希少性を高いスキルを持っていると、みんなにはできない仕事ができるということであり、価値が生まれているということである。シンプルな考えだが、みんなが持っていない。

 

 この社会はあらゆる事が市場化されている

市場化されることに、抵抗を覚える人は多少いると思う。かく言う私も社会が市場化されるのは、快く思わない人である。

 

しかしながら、今では、結婚、就職活動、税金までもが市場化されている。

 

つまり、市場と縁がない世界(分野)がなくなりつつある。

例えば、寄付と市場化と関係あると思いますか?

 

私たちが知らないだけで、寄付を募るために、巧みなマーケティング手法が使われている。また、国民性も把握されおり、日本人が寄付をする分野、アメリカ人が寄付する分野は異なる。

そして、各団体はその国民性に基づき募金活動を行なっている。

 

つまり、弱者を助けようと寄付をしているのに、結局は「マーケット感覚のある弱者」を助けているのであって、本当の「マーケット感覚のない弱者」にはあなたの支援が届かないんです!

 

著者が言いたいのは、マーケット感覚がないと、この社会ではやって行けないと言うことである。

 

どうやって、マーケット感覚を体得できるの? 

筆者は、マーケット感覚を体得するために5つのことを奨励している。

 

  • プライシング能力
  • インセンティブシステムを理解する
  • 市場に評価される方法を学ぶ
  • 失敗と成功の関係を理解する
  • 市場性の高い環境に身をおく

『マーケット感覚を身につけよう』より引用

 

 どれも、見になる教えだと思います。だが、今回取り上げるのは、個人的にマーケット感覚を得るために、最も必要だと思うこの2つの要素「プライシング」と「インセンティブシステム」です。

 

プライシング能力って何?

品物の値段が、売り手側の仕事あるいは特権だと思っていませんか?

 

このフリー画像を見てください!

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何かが無いことに気づきませんか?

値札がないんですよ。

だからと言って、この果物が無料と言うわけでは無い。これらの果物にはきちんと値段がついているんですよ。

でも、値札を付けないのはなぜか?

 

それは、買い手には、我々にない価値基準があるからです。それは・・

 

「自分の基準で、妥当な価格を判断する」

 

『マーケット感覚を身につけよう』p.147より引用

つまり、発展途上国の買い手は、この商品でこの値段は高い!と言う思考を毎回の消費活動において行なっているわけです。

 

発展途上国の方々が行っている、プライシング能力によって彼らは、独自の経済的価値観を持っていると言うことなのです。

自分の価値観を持つということは市場化された社会において、「どのようにあなたは生きるのか?」というテーマと深く関わっているんです!

 

値札のついた商品に慣れる生じるデメリット

自分の独自の値段に関する価値観を持っていないと、私たちは「売り手」の言いなりなるだけではなく、彼らに踊らされる可能性がとても高い

 

目に見えるデメリットは2つある:

  1. 売り手の思惑に翻弄され、無駄な出費がかさむ
  2. 自分自身の価値観が形成されない

 

1.

例えば、定価1万円する商品が欲しいが、高いため手を出せていない。

だが、クリスマスセールの際に、定価から20%引きになりました。

当然、私たちは「やったー!安く手に入った!」って思って喜んで購入しますよね?でも、20%引きが、あなたにとって適正な価格だったかを考えましたか?

 

あの商品は、8千円の価値が妥当だと考えた結果購入したのか?

それとも、単純に「相場」より、「安く」買えたから買っただけのなのか?

 

もし、後者の「相場より安く購入できた」という理由で購入したのであれば、それはあなたが思考停止しているということの証なのでは無いか?

 

2.

安い買い物ならまだしも、(それでも年単位で考えると、かなりの無駄な出費かと)高い買い物の場合、これは危険です

例えば、この新築のマンションには、私の何十年分の労働力=時間=健康を捧げてもいい物件なのか?をあまり考えずに、相場より安く購入できたことに一喜していると、自分の人生が犠牲になっていることさえも気づかないで、住宅ローンの奴隷と化してしまう。

 

これだと、自分が思い描いていた人生のあり方と徐々に距離が出来上がっていく。つまり、自分のライフスタイルが、「独自の価値観」を持たないことによって、制限されていく。

 

新築マンションを相場より安く手に入れることは、あなた、あなたの家族にとってそれほどの価値があるのか?

ちなみに、もし「マイホームを持つことのリスク」について考えた事がなかったら、ぜひ、調べてみていください! 個人的には、かなりいやらし手法かと思う。。。

こちらの記事の目次に「住宅ローンとマイホームの罠」という項目から、ある程度知れます。詳しくは『図解・最新 難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!

www.gaikokujinn.com

 

 

 少し、脱線しましたが、話を戻します。

つまり、自分で品物に値札をするということは、自分の価値観の形成です。これによって、今はまだ値札が付けられていない物(未開拓の分野)でも、それの価値を判定できるということです。

ということは、これなら収益性がありそうだから、やってみるか!という他の人にはない着眼点を持ち、その分野でお金が稼げるようになる。

 

インセンティブシステムの理解

インセンティブシステムを言い換えるならば、「その人が、あの行動を取った理由を考える/知る」ということである。

なぜこれが大事なのか?それは意味もなく、人間は行動しないからです。つまり、その行動の裏にはその人を突き動かす要因があり、その要因は時折、皆が経験していることもある。

 

つまり、1人の行動の裏を読み解くと、不特定多数が動く要因を知ることである。

そして、こ要因を考えるあるいは、知るということは、新たな価値を生み出すきっかけになり得る。

だから、他人がその行動をとる理由は、新たな価値の発見につながる。

 

じゃあ、他人の行動をずっと考えていろっていうことか??

いやそうではない!著者は、簡単な解決方法を教えてくれている。

自分自身の欲望に正直になろう!

 

『マーケット感覚を身につけよう』p.172より引用

 

自分の欲望に正直になると、「あれが欲しいから、これが必要/欲しい」という一連の思考経路をより、意識するようになります。

 

不満や欲に正直になろうとすると、それについて考えたり、解決できないかをネットで検索するようになりますよね?つまり、我慢して何もしないよりかは、建設的と言っても過言ではない。

 

例えば、ある欲を解消した方法を共有できると、それは他にとって有意義な意見になります。

個人的な話すると、以前彼女とのお買い物終わりに、「レシートに価値があれば、もっといいのにね」という会話をしました。そこで、ググってできたのが「CODE」というアプリ紹介しているある主婦のブログでした。

彼女は、どうやってそのアプリにたどり着いたからわからないが、「レシートに価値はないのか?」という疑問に対して、おそらく真面目に取り組んだ結果、その「CODE」というアプリを見つけ、紹介したんだと思います。

 

だから、自分の欲や必要に正直になるということは、市場をどのように動くのかという理解にもなる上に、新たな「価値」の発見に繋がります。

 

最後に

個人的にとても琴線に触れたことがいくつかありました。

やはり、社会のあらゆる事が「市場化」されている現実に気づいていながらも、知っていなかった。自分がいかに、考えずにこの社会を生きているのかの証拠だと思う。

 

また、21世紀の市場では、何が売れる、どのように売れるのかという事が学べた事がとても有意義だった。これを毎日考えることは、おそらくできないだろうが、少し意識することから、始めないといけないと思う。

 

そして何よりも、価値のある情報だと思ったのは、「価値の発見方法」だった。

 この本を読んでいると、新しい着眼点(マーケット感覚)を持っていたら、おそらくみんなが書いている本の書評を書く必要はないかと思う。

でも、まだまだマーケット感覚がないから、誰にも読まれない記事を書くしかないだろう。まぁ、この本と出会えたことは、しょうもないブログのネタのためだけど、結局は自分のタメになっている。

面白く、勉強になった本だった。

 

 あと、こちらの本が今回取り上げたものですけど、メルカリで買った方がお得だと思うので、メルカリで一度チェックした方が経済的かと・・

 

  

 
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