公共図書館に、非英語圏外国人が読める本がほぼない件

こんにちは、今日は日本在住の「移民」として、市立図書館というか、市?に対し少し愚痴りたいです・・・共感しづらいかなと思うけど、一読してみて下さい。

 

 

何が不満なのか?

 

英語圏じゃない人にとって、市の図書館には、あんなに本があるにも関わらず、読める作品が一つもない!ということ。

 

市立図書館には、その市に住む外国人の母国でベストセラーとなった本や著名な作家の著書を配架して欲しい!

 

 じゃないと、我々移民は

週末に「知的娯楽」で過ごすという選択肢がないんだもん!時間の経過を忘れて本に没頭するという経験が移民の方々から無くっていると思うと、本好きとしてはただただ悲しい。あとリスクだと思う。

 

現時点で、日本に住む移民の日本語能力では、日本語で書かれた「本」を読むことは、すっげーーーー厳しいです・・・ただでさえ、日常生活に関わる日本語で一杯いっぱいなのに。

 

だから、母語で本を読むという選択肢がほしい

 

 

在住外国人の日本語能力について

6年前の横浜市政策局の「横浜市外国人意識調査」によると、「困っていることや心配なこと」という設問に対し、最も多かった回答がこちらです。

 

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横浜市政策局の「横浜市外国人意識調査」より引用 

5つの回答の中、3つが言語にまつわるものです・・・

こんな状態の中で、日本語の書籍を読むということは、至難のわざ。

問題ありですよ、この"非移民政策"

 

 配架されているの英語の本ばかり・・・非英語圏出身者が多いのに

図書館にある外国の本は基本的に英語の本はあるが、日本に住んでいる外国人の多くは「非英語圏出身者」です。

 

こちらは、日本在留外国人の国籍別ランキングです。フィリピンは別として、基本的には非英語圏の国々が占めています。

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法務省「平成30年丸現在における在留外国人数について」より引用

 

 日本に在住している外国人の数は約250万人おり、そのうちの75万人は「永住許可」を保有して、日本に住んでいます。そして、彼らの多くはこれからも基本的には日本に住むであろう。

 

 私たちは、無論、税金を市町村に払いながら生活しているのに、市の図書館に読める本がないって状況は納得できないなぁ・・

 

ちなみに、日本図書館協会(JLA)は公共図書館の役割を以下のように説明しています。

(公立図書館の役割と要件)
  1. 人間は,情報・知識を得ることによって成長し,生活を維持していくことができる。また,人間は文化的な,うるおいのある生活を営む権利を有する。
    公立図書館は,住民がかかえているこれらの必要と欲求に応えるために自治体が設置し運営する図書館である。公立図書館は,乳幼児から高齢者まで,住民すべての自己教育に資するとともに,住民が情報を入手し,芸術や文学を鑑賞し,地域文化の創造にかかわる場である。公立図書館は,公費によって維持される公の施設であり,住民はだれでも無料でこれを利用することができる。

 日本図書館協会「公立図書館の任務と目標

 

公立図書館には、こんな素晴らしい意義があります!

でも、我々「外国人」の住民にも、権利を行使するための環境を整えてほしい!

 

移民が本を読んでないっていう状況はリスクなんじゃないか?

私が一番危惧しているのは、在住外国人の若者たちが、教養から離れることです。

 

みずほ総合研究所の「大都市圏を中心に増加する外国人」というレポートによると、在住外国人(約250万人)のうち最も多い年齢層は20代です。

5歳階級別に見ると、外国人で最も多い年齢階級は25~29歳であり、20 歳から39歳までで全体の半分程度を占めている

大都市圏を中心に増加する外国人」1ページより引用

 

また、町北 朋洋さんの論文「日本の外国人労働力の実態把握」では、在住外国人の学歴について言及しています。

この論文によると、2000年と2010年の2点で比較すると、25歳から44歳までの外国人は、日本人と比べ、中卒以下の学歴を持つ確率が高いと示している。

そして、同年齢層が2000年と2010年の2点で日本人と比べると、大学卒以上の学歴を持つ確率が低いということを述べている。

要約すると,労働市場においては,日本人男性 よりも外国人男性は学歴が低く,この期間中に日 本人よりも学歴の伸びが小さい。日本人女性より も外国人女性は高学歴者と低学歴者に明確に分れ,女性は二極分化傾向が続く。

日本の外国人労働力の実態把握」10ページより引用

 

上記の論文で明らかになっているのは、日本に来ている多くの若者には、教養が足りないということである。

 

そんな外国人の若者は、「母国に帰国するか」もしくは、「日本に残る」という二つの選択肢を持っています。日本に残るという選択をした若者たちは、もちろん日本で家族も形成するし、日本という社会の構成員に長期間なるんです。

 

そんな彼らが、本で養えられるあらゆる知識、思想、道徳観など、と離れて生活を営むということって、日本社会にとってリスクなんじゃないか?

 

自己教育を放棄している社会の構成員が、後々社会にとって問題になるということは、火を見るより明らかだと思う。

自己教育を怠ることの結果が具体的にどんなものがあるのか、わからないが、少なくとも「貧困」を生み出すことは、歴史を学べば、分かることである。

 

  

俺の結論

  • 「本に囲まれるとき得られるワクワク感・ドキドキ感」
  • 「読書をすることで得られる至福の時間」
  • 「本を通じて自己教育する」 

個人的に、本から得られることはこの3つかなと思う。

 

このような体験を、日本語以外の母語でもできるような環境作りは、移民が増加している今最も必要な措置だと思う。

 

また、外国人の母語の書籍を配架するということは、公共図書館が日本社会の住民に対しできる最大の「社会教育」だと私は考える。

 

 

ちなみに10年、日本で生活していれば「永住許可」に申請できるようになりました。(詳しくは「大都市圏を中心に増加する外国人」)

 

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