イスラム過激派はコーランが読めない??

こんばんは、神奈川の外国人です。今回は少し時代遅れな話題かもしれないが、イスラム過激派の構成員について触れて行きます!ぜひ読んで見てください。

 

 

 

大学最後の学期に中東についての講義を取ったのですが、結構面白くて、大変勉強になりました。しかし、私がイスラム過激派について日本語で調べた際に見つけた短絡的な結論に、どうしても何か言わないといけないなと思ったので、今回の記事はそれについて書いてみます。

 

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私が「イスラム教とイスラム過激派」の関係について日本語で情報収集した際に見つけた問題点が一つあります。 

 

それが👉 「イスラム教の教典(コーラン)には「神は我々に神の敵と戦うよう、神の道においてジハード(聖戦)をするよう命じられた(第2章216節)」という箇所を抜き取り、日本語のサイトは「こういった教えがある為、過激派を生み出す土壌がある」というような結論を導出している事です。

が、これはあまりにも短絡的な結論であると思う。仮にも、もし教典の教えを抜粋するのであれば、こちらも抜粋するべきだと思う。

 

あなたがたに戦いを挑むものがあれば、アッラーの道のために戦え。だが侵略的であってはならない。本当にアッラーは侵略者を愛さない (第2章190節)」

参考ページはこちら👉 雌牛 (アル・バカラ)


つまりコーランは、他国に行き、テロ行為(侵略)をするといったことを認めていないんですよね。というのも、テロ行為は侵略的ものであるから。

まぁでも、気になるのは、過激派の構成員らがどういった考えだったのかということ。これに関し、 結構興味深い記事 を見つけたので、紹介します!

国連の調査によると、IS等の過激派組織に参加したメンバー(約600人)の中で、半数が宗教的な理由以外で参加している!!

上位三つの参加理由:

① 宗教上の理由
自己実現
③雇用

①の宗教上の理由は、いわゆるイスラム教のために戦うという理由でしょう。しかし、この調査でわかったことは、約6割がコーランを読んだのかという質問に「全く、あるいは、ほとんど理解できない」という回答をしたということである。つまり、過激派組織のメンバーはコーランの教えに従っていると思い込んでいるが、教えを理解しないでテロ行為を行っているのではと考えられる。

中東の過激派組織とは関係ないが、ハンガリーの極右組織に潜入した女性が Ted Talk にて発表した極右組織の実態がイスラム過激派組織にも当てはまると思うので、紹介します。彼女の発見は、この極右組織では「政治のことは、ほとんど語られませんでした」というものであった。その代わりに、1日の時間を乗馬、弓矢の練習、食事とお酒、そして政治家を標的にした的にエアガンで打つなどの活動が行われていた。

 

イスラム過激派に参加した人は、宗教的な理由で参加するかもしれないが、組織内ではコーランの精読などの事を行わず、紛争・内戦のための活動しかしてないいのではと類推できる。 

Ted Talkのページはこちら👉    若者が過激派になるとき ー それを防止するには

② 次の参加理由は、「自己実現」である。現地にいるイスラム教徒はどういった自己実現を期待しているのかがこの調査からはわからない。しかし、中東以外の国々からくる志願者は、事情が異なる。例えば欧州や米国から参画する志願者は、自分の人生に目的を探したり、過激派組織が提示する大義に賛同してくる人もいる。自殺願望者を過激派の目的の為に利用する事例もある。
参考ページはこちら👉 イスラム過激派に走る若者たち--「疎外」が生む若者の"心の隙"とメディアによる過激思想の蔓延

③最後に雇用についてです。 宮田律(おさむ )は、イスラム諸国における人口増加により、「地方の人々は、より良い生活を求めて大都市に移住するが、大都市に移住しても大都市の縁辺のスラム街での生活を強いられることになる」。これにより、貧困層が形成されており、無論高い失業率に見舞われている。この実情を裏付けるのは、国連の調査である。過激派組織に入る際、「何を必要としていた」という設問に対し、34%の人が「仕事」と回答している。
参考ページはこちら👉 現代イスラム過激派とテロリズム

 

まとめ:

多くの記事は、「聖戦するよう命じられた」という箇所を使用し、イスラム教の教えが過激派の土壌を作り出しているという結論をしているが、 過激派に参加する人達が置かれている環境にも注意をしなければならない 。私はこの事を指摘したく、この記事を書いてみました。 

 

【おまけ意見】

過激派組織に参加する人達を阻止する方法について:

①  例えば、YouTubeにて過激派の動画を関連動画で見続けている人達に、webマーケティングを使って、コーランの教えを説いている動画を関連動画に表示させるなどの対策。(この対策法は上記のted talkの女性が提唱しました)

 

カトリック教会やプロテスタント教会が行なっている事で、貧困地域に教会を建て、子供らには教育、そして大人にはきちんとした聖書の教えを伝えるという役割をこなしている。 イスラム教を国教としている国々が同様の活動ために 、お金を拠出すべきである。 

 

③ 欧米諸国からの志願者に対しては、すでに採用されているが、若者のために相談施設の増加や NPO団体の「非過激派プログラム」を積極的に推奨し、対策を行っている。

 

個人的には、面白いと思うのが、①のwebマーケティングを使った対策法はかなり効果的に使えるのかなって思います。そして、イスラム教を国教としている政府が、正しいコーランの教えのために宣教活動のお金を拠出するべきだと思う。

 

少し長くなりましたが、イスラム教過激派に関する実情の理解に役立てればと思います!

 

 

では次の記事で会いましょう!!!!